「高配当株投資を始めたいけれど、SBI証券と楽天証券、結局どっちがいいの?」
「ネットで調べると『手数料完全無料のSBIが最強』って書いてあるけど本当?」
新NISAが始まり、1株から株を買える「単元未満株」への注目が高まってきたのではないでしょうか。日頃から楽天証券のかぶミニを利用している私としては、嬉しい限りです!私のブログでも、これまで入門編(手数料の仕組み)、実践編(NISA枠の使い切り)、上級編(暴落時の即時売却)と解説してきました。
もし、古い情報を信じて「なんとなくSBI」や「なんとなく楽天」を選んでしまうと、「買いたい銘柄が買えない」「実は無料でできたはずの取引にコストを払っていた」という事態になりかねません。
今回の記事は「検証編」です。
机上の空論ではなく、「今、100万円で高配当株ポートフォリオ(20〜30銘柄)を組むなら、具体的にどうするのが一番損をしないのか?」について私なりに調べましたので、最新の仕様(2026年2月時点)に基づいた「本当の正解」を一緒に確認していきましょう。
1. 「楽天は手数料がかかる」という最大の誤解
まず、最も多くの人が勘違いしている「コスト」の話から始めましょう。
この点については、過去の記事でも十分解説しているので、すでに確認済みの方はとばして読んでくださいね。
「SBI証券のS株は手数料0円だから安い。楽天証券のかぶミニはスプレッド(0.22%)がかかるから高い」
あなたもこう思っていませんか?
実は、これ半分正解で、半分は間違いなんです。
楽天にもある「完全無料」の選択肢
これまでの記事でも触れましたが、楽天証券の「かぶミニ」には2つの注文方法があります。
- リアルタイム取引:その瞬間の価格で売買(スプレッド0.22%発生)
- 寄付(よりつき)取引:前場の始値で売買(スプレッド0円=完全無料)
多くの比較記事では、楽天の「リアルタイム取引(有料)」とSBIの「S株(無料)」を比べて「楽天は高い」と結論づけています。しかし、これはフェアな比較ではありません 。
楽天証券でも、注文時に「寄付」を選べば、SBI証券と同じく「コスト0円」で株を買うことができます。
| 証券会社 | 注文方法 | 手数料 | スプレッド | 合計コスト |
| SBI証券 | S株 | 0円 | なし | 0円 |
| 楽天証券 | 寄付取引 | 0円 | 0円 | 0円 |
| 楽天証券 | リアルタイム | 0円 | 0.22% | 有料 |
つまり、「コストを1円も払いたくない」という理由だけでSBI証券を選ぶ必要はないのです。楽天証券ユーザーは、「普段は無料の寄付取引」を使い、暴落時などの緊急時だけ「有料のリアルタイム取引」を使うという「使い分け」ができる点が、本当のメリットなのです。
2. 「SBIは約定が遅い」は本当か?タイミングの真実
次に検証するのは「約定(やくじょう)タイミング」、つまり注文してから実際に株が買えるまでの時間です。
よくある誤解に「SBI証券は1日1回(朝の始値)しか約定しないから、チャンスを逃す」というものがあります。
実はこれも、現在は改善されています。
SBI証券は「1日3回」約定する
2026年現在、SBI証券の「S株」は以下の3回約定します。
- 前場始値(9:00頃)
- 後場始値(12:30頃)
- 後場終値(15:00頃)
例えば、午前10時に「あ、株価が下がってる!」と思って10:30までに注文を出せば、お昼の「後場始値」で買うことができます。「1日1回しかチャンスがない」というのは古い情報です。長期投資でポートフォリオを組む分には、1日3回のタイミングがあれば十分なケースが多いでしょう。
それでも楽天「リアルタイム」が勝る瞬間
では、楽天のリアルタイム取引は不要なのでしょうか?
いいえ、「決算発表直後の乱高下」や「突発的な暴落の時は話が別です。
- SBI(1日3回):10:31に悪材料が出て暴落しても、売れるのは15:00の終値。その間にストップ安までいけば逃げ遅れます。
- 楽天(リアルタイム):9:00〜15:25の間なら、見てすぐその場で売買成立します 。
結論として、「平常時はSBIでも楽天(寄付)でも大差ないが、有事の際の守備力は楽天が圧倒的に上」というのが正しい評価だと思います。
3. 【要注意】「SBIならライザップが1株から買える」という嘘
ここが今回の記事で最も伝えたい「落とし穴」です。
高配当株や株主優待投資家の間で人気のある「RIZAPグループ(2928)」。
多くのブログで「地方市場(札証など)の銘柄も、SBI証券のS株なら1株から買える!」と紹介されています。
しかし、これは明確な事実誤認です 。
SBIでも楽天でも、地方銘柄の単元未満株は「買えない」
SBI証券の公式サイトをよく確認すると、名証・福証・札証といった地方市場単独上場銘柄については、単元未満株の「売却」はできても、「買付」はできない仕様になっています 。
これは、地方市場の流動性が低く、証券会社側が株を確保(カバー)するのが難しいためです。
- 誤:「ライザップを1株ずつコツコツ買いたいからSBIに口座を作る」
- 正:「SBIでも楽天でも、ライザップなどの地方銘柄は100株単位(単元株)でしか買えない」
「S株ならなんでも買える」と信じて口座開設をした後に「買えない!」と絶望しないよう、この点は必ず押さえておいてください。地方のレア銘柄をポートフォリオに入れたい場合は、単元未満株ではなく、資金を貯めて100株単位で買う必要があります。
4. 100万円運用の「手間」を比較!軍配はどっち?
さて、コストやルールの誤解が解けたところで、実際に「100万円分の資金で、20〜30銘柄の高配当株ポートフォリオ」を運用する場合、どちらが快適かを検証します。
100万円という金額は、新NISAの「成長投資枠(年間240万円)」の一部を使うケースが多いでしょう。ここで重要になるのが「枠の端数調整」です。
楽天証券は「金額指定」が神機能
高配当株投資では、配当金を再投資することで資産を雪だるま式に増やします。しかし、株価は常に変動するため、「1株単位」の購入ではNISA枠や手持ち資金に半端な余り(数千円など)が出がちです。
ここで圧倒的に便利なのが、楽天証券の「かぶピタッ(金額指定)」です。
- SBI証券:基本的に「株数指定」での注文。
- 楽天証券:「株数指定」に加え、「1円以上1円単位」での金額指定注文が可能。
例えば、「NISA枠があと12,345円余っている」という時、楽天なら「12,345円分注文」と入力すれば、システムが自動計算して枠をピッタリ使い切ってくれます。
100万円規模のポートフォリオとなると、リバランス(資産配分の調整)の頻度も上がります。この時、「金額ベース」でサクサク注文が出せる楽天証券のUI(操作性)は、管理の手間を劇的に減らしてくれるでしょう。
5. 結論:あなたに最適な「戦略」はこれだ
これまでの検証結果をまとめてみましょう。
| 比較項目 | SBI証券(S株) | 楽天証券(かぶミニ) | 判定 |
| コスト | 無料 | 寄付なら無料 / 即時は有料 | 引き分け |
| 約定 | 1日3回 | 1日1回 or ザラ場即時 | 楽天(柔軟性が高い) |
| 地方株 | 買付不可 | 買付不可 | 引き分け(両者不可) |
| NISA調整 | 株数指定 | 金額指定が可能 | 楽天(使いやすい) |
【戦略A】楽天経済圏・スマホ管理派なら「楽天証券」一択
正直なところ、「楽天ユーザーが無理をしてSBIを使う理由は見当たらない」というのが検証の結論です。
- 普段:手数料無料の「寄付取引」でコツコツ積立。
- 緊急時:手数料を払って「リアルタイム取引」で逃げる。
- NISA:「かぶピタッ」で1円単位まで枠を埋める。
この「いいとこ取り」ができる機能性は、楽天証券ならではの強みです。特にスマホアプリ(iSPEED)の操作性は直感的で、管理の手間を減らしたい人には最適です。
【戦略B】Vポイント経済圏・PC管理派なら「SBI証券」
もちろん、SBI証券が劣っているわけではありません。
- すでに三井住友カードやVポイントで経済圏を固めている。
- 1日3回の約定タイミングで十分満足できる。
- PCのトレーディングツールでじっくり分析したい。
こういった方は、あえて楽天に移る必要はなく、SBI証券の「S株」でコストゼロ運用を続けるのが正解です。
まとめ:情報は「更新」しなければ損をする
今回の検証で分かった通り、ネット上の情報は古くなっていたり、一部が誤解されていたりすることが多々あります。
- 「楽天=有料」ではない(寄付なら無料)。
- 「SBI=1日1回」ではない(1日3回)。
- 「SBI=なんでも買える」ではない(地方株は買えない)。
この3つの真実を知っているだけで、あなたの証券会社選びや投資戦略はより洗練されたものになるはずです。
100万円という大切なお金を運用するのですから、イメージだけで選ばず、「自分のやりたい投資(即時性が必要か?NISA枠をきれいに埋めたいか?)」に合わせて、賢くツールを選んでくださいね。
もし、「まだNISA枠が余っているから具体的にどう埋めるか知りたい」という方は『実践編の記事』を、「暴落時の逃げ方を詳しく知りたい」という方は『上級編の記事』も合わせてご覧ください。正しい知識で、着実な資産形成を進めていきましょう!






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