ここまで3回にわたって、Amazon Musicの値上げにどう対応するかを書いてきました。手順の話はひととおり終わったので、今回は少し引いた場所から「なぜこの値上げの仕方だったのか」を考えてみます。
気になっていたのは、この2点でした。
- なぜ音楽の値上げに、本(Audible)の特典を付けてきたのか
- なぜ値上げを回避できるStandardプランを、目立たない場所に置いているのか
専門家の分析ではなく、一利用者としてこう見ているという話です。
※本記事の内容は2026年9月13日時点の情報にもとづく、筆者個人の見方です。
値上げではなく「セット販売への切り替え」だった
今回の改定でいちばん重要なのは、月額が100円上がったことではありません。Unlimitedに「Audibleのオーディオブックが月1冊無料」という特典が組み込まれたことだと思っています。
Audibleを単体で契約すると、聴き放題のプレミアムプランが月額1,500円、聴き放題対象外の作品も聴けるスタンダードプランが月額880円です(2026年9月13日時点)。もちろんUnlimitedに付くのは聴き放題ではなく「月に1冊」なので、単純に1,500円分が付いてくるという話ではありません。
それでも、月100円の上乗せで毎月1冊というのは、割のいい条件に見えます。見えるように設計されていると言ったほうが正確かもしれません。
狙われているのは「耳が空いている時間」
複数のサービスをひとつにまとめて売る形は、サブスク全体の流れになっています。
Amazonの場合、音楽を聴く時間と、本やポッドキャストを聴く時間。この両方を自社のサービスの中で完結させようとしているように見えます。通勤中に音楽を聴いている人が、そのまま同じアプリで本も聴くようになれば、他社に移る理由はかなり減ります。
私自身、家事をしている時間はほぼ何かを聴いているので、この「耳の時間」が取り合いになっているという見方は腑に落ちました。
なぜStandardは目立たない場所にあるのか
値上げ前と同じ料金で音楽機能をフルに使えるStandardプラン。音質も曲数も上位プランと変わらないのに、公式サイトではあまり前に出てきません。設定画面の奥にあって、私も探すのに手間取りました。
これは、隠しているというより引き止めるための受け皿なのだと思っています。
サブスクにとって、値上げをきっかけにした解約は避けたい事態です。「勝手に値上げされた」と怒って解約画面まで来たユーザーを、他社に行かせずに「じゃあ旧料金のこっちで」と着地させられる選択肢がある。だから前面には出さないけれど、ちゃんと用意してある。
目立たせすぎれば全員がStandardに流れて値上げの意味がなくなり、なければ解約が増える。そのちょうど中間に置かれているのが、いまの位置だという理解です。
もう一つの変化:法律のほうも動いています
ここは値上げとは別の話ですが、関連するので触れておきます。
2025年12月18日に「スマホ新法」が全面施行され、アプリ内から外部の決済サイトへ誘導することが認められました。Appleの手数料も最大26%に引き下げられています。
ただ、2026年9月時点で、Amazon MusicのiOSアプリ価格は1,280円のままです。YouTube Premiumも同様に据え置きでした。手数料が下がっても、その分を価格に反映するかどうかは各社の判断ということなのだと思います。
制度が変われば自動的に安くなるわけではない。ここは覚えておいて損がないところだと感じました。
値上げのニュースを見たときに、私が確認する3つ
今回のことを通して、サブスクの値上げが発表されたときに見るべき順番が自分の中で決まりました。
- 下位プランが同時に新設されていないか
値上げとセットで安いプランが出ることは珍しくありません。まずプラン一覧を全部見る - 追加された特典を、自分が使うか
使わない特典のために払うなら、それは単なる値上げです - どこから契約しているか
アプリ経由だと、そもそも本来より高い金額を払っている可能性があります
逆に言えば、この3つを確認せずに「値上げだ、解約だ」と動くのがいちばん損をします。怒って解約したものの、後から安いプランの存在を知って契約し直す、というのが一番もったいない動き方です。
まとめ
企業側に戦略があるのは当たり前のことで、それ自体を責めても仕方がありません。できるのは、その設計を知ったうえで自分に必要なものを選ぶことだけだと思っています。
「よく分からないから、言われるまま払う」を一度やめてみる。それだけで、年間で数千円は変わってきます。




※この記事は情報の整理にAIツールを活用していますが、筆者の実体験をもとに人間が加筆・修正を行っています。



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