前回の記事では、Apple Watchの「ケース素材(アルミ・チタン・エルメス)」の違いについて解説しました。今回は気になる“中身”のお話です。
2026年9月10日、Apple Watch Series 12とUltra 4が発表されました。予約はすでに始まっていて、発売は9月18日(金)です。「結局、今どれを買えばいいの?」と迷っている方も多いと思います。
先に言ってしまうと、今年は「最新モデルを買えば正解」とは言い切れない年でした。日本に住んでいる私たちにとって、かなり大きな落とし穴があるからです。
この記事では、SE 3・Series 12・Ultra 4を比較しつつ、あえて「型落ちになったSeries 11」も選択肢に入れて、Series 10を1年以上使っている私の目線で整理してみます。
結論:2026年9月時点の「買っていい1台」
長くなるので、先に結論だけ書いておきます。
- 新しい健康機能に乗りたい → Series 12(71,800円〜。準備度スコアと高速充電が魅力)
- ただし高血圧通知が目的なら → 型落ちのSeries 11(理由は次の章で説明します)
- 安く始めたい・時計として使いたい → SE 3(41,800円〜、価格据え置き)
- 充電の呪縛から解放されたい → Ultra 4(142,800円〜)
2番目が引っかかった方もいると思います。そこが今年のややこしいところなので、先に説明させてください。
【重要】日本ではSeries 12・Ultra 4で高血圧通知が使えません
これは購入前にいちばん知っておいてほしいポイントです。
Apple公式のニュースルームによると、日本においては初期段階で、Series 12およびUltra 4で高血圧パターンの通知機能が利用できません。現在、規制当局に追加承認を申請中で、来年利用可能になる予定とされています。
出典:Apple(日本)ニュースルーム「新しいヘルスセンシングシステムを搭載したApple Watch Series 12が登場」注釈より
一方、高血圧パターンの通知は、Series 9以降・Ultra 2以降のモデルであれば、日本でも2025年12月から使えています。私が使っているSeries 10でも、今この瞬間も動いています。
つまり——「健康管理のためにApple Watchを買う」という動機の方にとっては、新しく買い替えると逆に使えなくなる機能があるという、ちょっと信じがたい逆転現象が起きています。
もちろん、承認が下りればソフトウェアアップデートで使えるようになる見込みです。ただ「来年」がいつなのかは、Appleも明らかにしていません。私だったら、今すぐ高血圧通知を使いたいなら型落ちを選びます。1年待てるなら、Series 12を買って気長に待つのもアリだと思います。
4モデルの違いが1分でわかる比較表
現行3モデルに、型落ちになったSeries 11を加えて並べてみました。細かい話はこの表のあとに続けます。
| 項目 | SE 3 | Series 12 | Ultra 4 | Series 11(型落ち) |
|---|---|---|---|---|
| 価格(税込・開始) | 41,800円〜 | 71,800円〜 | 142,800円〜 | 整備済製品で流通中 |
| バッテリー | 最大18時間 | 最大24時間 | 最大50時間 | 最大24時間 |
| 低電力モード | 最大32時間 | 最大38時間 | 最大84時間 | 最大38時間 |
| 高速充電(15分で) | 約8時間分 | 約12時間分 | 約18時間分 | 約8時間分 |
| チップ | S10 | S11 | S11 | S10 |
| 常時表示 | ◯ | ◯ | ◯ | ◯ |
| 心電図 | × | ◯ | ◯ | ◯ |
| 高血圧通知(日本) | × | ×(承認待ち) | ×(承認待ち) | ◯ |
| 準備度スコア | × | ◯ | ◯ | × |
| 衛星通信 | × | × | ◯ | × |
| ケース素材 | アルミ | アルミ/チタン/セラミック | チタン(49mm) | アルミ/チタン |
※価格は2026年9月14日時点のApple公式ストアの税込・開始価格です。サイズやバンド、Cellularの有無で加算されます。
ざっくり言えば、「準備度スコアが欲しいならSeries 12、時計として使うならSE 3、充電から解放されたいならUltra 4、健康機能を今すぐ全部使いたいならSeries 11」という住み分けです。最後の1行が増えたのが、今年の特徴ですね。
Apple Watch Series 12:中身が総取り替えになった世代
2026年9月10日に発表、9月18日発売。価格はアルミが71,800円から、チタニウムが125,800円から、セラミックが159,800円からです。
心拍の測り方そのものが変わりました
今回の主役は新しいヘルスセンシングシステムです。心拍を一日中5秒ごとに、心拍変動(HRV)を5分ごとに測るようになりました。これまでの「気づいたときに測る」から「ずっと測り続ける」への変化です。
そのデータを使って、毎朝「準備度」というスコアが表示されます。睡眠や心拍の状態から、今日どれくらい動ける体調かを教えてくれる機能ですね。
ここで注意したいのが、準備度はwatchOSを最新にすれば旧モデルでも使える、という類の機能ではないということ。新しいセンサーが前提なので、Series 12とUltra 4だけの機能です。
正直に言うと、私はここに一番惹かれています。「今日はなんとなくだるい」を数字で説明してもらえるのは、忙しい時期ほど効きそうだなと。
チップは3年ぶりの刷新
Series 11はSeries 10と同じS10チップでした。今回のS11は3年ぶりのチップ交代にあたります。年内に提供予定のオーディオインテリジェンスもS11が前提なので、「これから機能が増えていく側」に乗りたいならSeries 12です。
セラミックが2019年以来の復活、チタンには新色
見た目で分かる変化は、素材の選択肢が増えたことです。
- セラミック:パールホワイト/ナイトブルーの2色。2019年以来の復活です
- チタニウム:従来のナチュラルチタニウムに、新色ラディアントゴールドが追加
- アルミニウム:ダークブロンズ・ブラック・ライトゴールド・スペースグレイ
ただ、セラミックを狙っている方は重さに注意してください。46mmで比べると、アルミが39.5g、チタンが44.9g、セラミックは51.3g(パールホワイト)・52.9g(ナイトブルー)です。チタンより2割近く重くなります。
セラミックモデルはケースの寸法もわずかに大きく、46mmは47mm×41mm×9.85mm(アルミ・チタンは46mm×40mm×9.7mm)。数字にすると小さな差ですが、睡眠時も着けたい方にはじわじわ効いてくる差だと思います。
Apple Watch SE 3:今年もっとも動かなかった、だから安心な1台
SE 3は今回、価格も仕様も据え置きでした。41,800円からです。
過去のSEシリーズ最大の弱点は「腕を下ろすと画面が真っ暗になる」ことでしたが、SE 3ではS10チップの搭載により常時表示に対応しています。私がSEを買わなかった理由はまさにそこだったので、今のSE 3なら十分に選択肢に入ると思っています。
バッテリーは最大18時間とSeries 12より短めですが、15分の充電で約8時間使える高速充電に対応しています。お風呂の間に充電しておけば、睡眠記録まで届く計算です。
心電図や高血圧通知といった健康機能は搭載されていません。ただ、その高血圧通知が日本ではSeries 12でも使えない今、「健康機能の差」という観点でのSE 3の不利は、去年より小さくなっています。
「通知を見て、決済して、時間を見る」——この3つが目的なら、SE 3で本当に足ります。浮いた3万円をバンドに回したほうが、満足度は高いかもしれません。
Apple Watch Ultra 4:充電から解放されたい人の最終回答
価格は142,800円からで、Ultra 3から据え置きでした。円安のなか据え置きなのは正直ありがたいです。
バッテリーは最大50時間、低電力モードなら最大84時間。15分の充電で約18時間分使えます。Ultra 3の42時間からさらに伸びました。GPSを1秒ごとに記録する新しい「Max Extended Workout」モードなら最大45時間で、ウルトラマラソンを想定した設計だそうです。私には縁のない世界ですが……。
1泊2日の出張やキャンプで充電器を持たなくていい、というのは想像以上に生活が変わるポイントだと思います。Series 10を毎日充電している私から見ると、ここは素直に羨ましいです。
ケースは49mmのグレード5チタニウムで63.0g、ディスプレイは最大3,000ニト、水深40mまでのダイビングに対応しています。衛星通信はUltra 3から引き継いだ機能で、Ultra 4で新しくなったわけではありません。
ただし、63gという重さと49mmというサイズは、細めの手首にはかなり存在感があります。私は試着して諦めました。スーツを着る機会が多い方は、買う前に一度実物を着けてみることを強くおすすめします。
型落ちのSeries 11は、今いちばん条件がいいかもしれません
Series 12の発表と同時に、Series 11はApple公式ストアの新品ラインナップから外れ、Apple整備済製品(公式リファービッシュ)に並び始めました。Appleは9月10日に整備済製品の価格改定も行っています。家電量販店やECモールには新品在庫も残っています。
ここまで読んでいただいた方はもうお分かりだと思いますが、Series 11を選ぶ理由は値段だけではありません。
- 日本で今すぐ高血圧通知が使える(Series 12・Ultra 4は承認待ち)
- 心電図・血中酸素ウェルネスも使える
- 常時表示・5G RedCap対応・最大24時間バッテリーはSeries 12と同じ
逆に、Series 11で諦めることになるのは「準備度スコア」「5秒ごとの心拍測定」「S11チップ前提の今後の新機能」「セラミック・新色チタン」です。
ひとつ注意点を。「型落ち=安い」とは限りません。2026年7月の価格改定でSeries 11は71,800円からになっていて、これはSeries 12の開始価格とまったく同じです。つまり量販店の新品在庫をそのまま買うと、値段は変わらないのに古いモデルを買うことになります。狙うなら値下げ後のApple整備済製品か、値引きのある店頭在庫かを確認してからにしてください。
私の正直な感想としては、健康管理を目的にApple Watchを買うなら、今年に限ってはSeries 11のほうが合理的だと思います。「新しいものが欲しい」という気持ちも痛いほど分かるのですが、目的で選ぶならここは冷静に。
ただし整備済製品や量販店在庫は数に限りがあるので、狙うなら早めに動いたほうがよさそうです。
各モデルの魅力を引き出すボナベンチュラとの組み合わせ
モデルを決めたら、次は「装飾」を完成させましょう。Apple Watchを大人の腕時計へとクラスアップしてくれるのが、老舗タンナー「ペリンガー社」の最高級シュリンクレザーを使用したBONAVENTURA(ボナベンチュラ)のレザーバンドです。水や汚れに強い独自のナノガラスコーティングが施されていて、毎日使うスマートウォッチと相性がいいと感じています。
ここからは完全に私の独断と偏見で、組み合わせを考えてみます。
SE 3 × ボナベンチュラ:予算をバンドに回してクラスアップ
本体を4万円台に抑えて、浮いた予算をバンドに投資する。本体はエントリーモデルでも、手元にハイブランドの風格を纏わせることができます。SE 3+レザーバンドの合計が、Series 12単体より安く収まることも多いんですよね。「見た目の満足度」を優先するなら、この組み合わせはかなりコスパがいいと思います。
Series 12(チタン)× ボナベンチュラ:質感で揃える王道
チタンの落ち着いた輝きと上質なシュリンクレザーの相性は、個人的にいちばん好きな組み合わせです。新色のラディアントゴールドが出たことで、ブラウン系やベージュ系のレザーとの合わせ方の幅も広がりました。
Ultra 4 × ボナベンチュラ:屈強なボディにハズシの美学
アウトドアツールである屈強なチタニウムボディに、あえて上品で柔らかいレザーを合わせる「ハズシ」。ビジネスシーンでも浮かない、最強のギャップを演出できます。ただ63gの本体に革バンドを足すとそれなりの重量になるので、そこは覚悟してください。
こんな人は、今は買わなくていいと思います
最後に、正直な話を。以下に当てはまる方は、今回は見送ってもいいと思います。
- 高血圧通知が主目的で、どうしても最新モデルがいい方:日本での承認を待ってからでも遅くありません
- Series 11を使っている方:準備度スコアに強く惹かれていないなら、乗り換える必要は薄いです。むしろ高血圧通知が使えなくなります
- Ultra 3を使っている方:バッテリーが42時間から50時間に伸びましたが、この差のために14万円を出す理由は弱いと思います
- 寝るときも着けたい方でセラミックを検討中の方:50gを超える重さは、睡眠時にはっきり感じます
高い買い物なので、「新しいから」ではなく「自分が何に使うか」で決められますように。
まとめ:あなたのライフスタイルに最適なApple Watchを選ぼう
2026年9月時点の私の結論は、こうなりました。
- Series 12:準備度スコアと速い充電、そして今後の新機能に乗りたい方
- SE 3:初めてのApple Watchに。安くて常時表示も欲しい方。健康機能が不要ならこれで十分です
- Ultra 4:充電の手間を減らしたい方、タフさと衛星通信の安心感が欲しい方
- Series 11(型落ち):日本で今すぐ高血圧通知を使いたい方。今年いちばんの狙い目です
Apple Watchは、選ぶモデルと合わせるバンドによって、単なるガジェットから「ライフスタイルを豊かにする相棒」へと変わります。ご自身の生活に一番寄り添ってくれる1台が見つかりますように。
モデルが決まったら、次に迷うのが「アルミかチタンか」という素材の問題です。こちらは別記事で詳しく比較しているので、あわせてどうぞ。


※価格・仕様は2026年9月14日時点のApple公式サイトの情報をもとにしています。価格改定や機能の提供状況は変わる可能性があるため、購入前に必ず公式サイトおよび販売ページで最終金額をご確認ください。
※この記事は情報の整理にAIツールを活用していますが、筆者の実体験をもとに人間が加筆・修正を行っています。



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